広島記念病院、争議解決報告集会
2月2日、国共病組広島記念病院支部が、病院不当労働行為事件の解決報告集会を開催しました。
病院内で開催された集会には、看護師など組合員の他、これまでたたかいを支えてきた県労連やヒロシマ労連の仲間など40名が参加し、会場いっぱいに明るい笑顔があふれました。
事件の発端は4年前。病院がいきなり全病棟に、それまでの「一日8時間労働」を原則とした3交替制をとりやめ、長時間勤務となる日勤・夜勤を組み合わせた2交替制を、強行導入したことからでした。職場の状況は一変し、看護師の離職や健康破壊など、さまざまな問題が深刻化していきました。組合は団体交渉を通じて解決を求めましたが、当時の病院側の対応は十分な説明努力や資料提供もなく、2年間近く進展がない状況が経過し、やむなく組合が労働委員会への救済申立を行ったものでした。
昨年1月には、県労働委員会が一連の行為を「実質的な交渉拒否」と認定。病院を運営する国家公務員共済組合連合会(東京)に対して改善命令をだしましたが、連合会はこれを不服として中央労働委員会に再審査請求。以来1年間にわたる調査と協議を経て、今年1月12日に和解が成立、労使で協定書が取り交わされ解決にいたったものです。
協定書では、連合会と組合の双方が信頼関係を構築し、「正常な労使関係の確立に一層努める」ことを宣言したうえで、病院が、2交替勤務実施に伴う長時間日勤や夜勤の問題、育児や介護、健康などの事情からの勤務上の措置などに関し、組合に具体的な資料などを示しつつ、「誠実に説明と協議を行う」ことを約しました。また、病院と組合との交渉ルールについても、「十分な説明と協議」を基調とする具体的なとりきめが記述されています。
この日の集会は、「地域で共に活動する様々な組合のみなさんからの篤い支援に支えられ、4年間頑張り抜けた。和解成立で、2交替制など職場の仲間の苦しみを解決していく、足がかりをつけられた」との植木支部長のお礼と挨拶で始まりました。東京からかけつけた国共病組の中島副執行委員長が解決の経過を報告し、「協定は、単に広島記念病院支部だけでなく、全国の国共病組加盟組合に共通する貴重な成果」と紹介、寄せられた支 援に感謝を述べました。また、代理人として、県労委だけでなく中労委の審査まで「二人三脚で駆け抜け」た弁護団から、石口俊一弁護士、平田かおり弁護士も報告に立ち、「和解の成果を本当に生かすため、職場の仲間を迎え、より大きな組合に。いっそう頼りになる、良い病院になってください」という主旨の激励を受けました。
集会に参加した支援者からも心のこもった慰労と激励の発言が寄せられた後、閉会のあいさつに立った折出支部書記長は、この4年間の職場を振り返り、「組合に新しく仲間を迎えられたときの歓び、”もう働けない”と辞めていった人、職場を去ろうとする仲間をとめられなかった悔しさや申し訳なさなど、今日までの思いを忘れず、働き続けられる職場、患者さんにとってよりよい病院にしていくために、がんばって進みたい」と決意を述べ、集会を終えました。
急なお願いにもかかわらず、たくさんの皆さんにお集まりいただきました。長い間のご支援ありがとうございました
今後ともよろしくお願い申し上げます
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